太陽電池用部分影補償器を統合した
「部分影補償器統合型コンバータ」の開発

鵜野将年
(茨城大学 工学部電気電子工学科 准教授)

2015年6月18日木曜日

韓国での国際会議

今月6月の頭に韓国で開かれたパワーエレクトロニクスの国際会議(ICPE ECCE-Asia)に参加してきました。
アジアで開かれるパワエレ関連の国際会議では最大規模のもので、韓国ということもあってチゲ鍋のような熱い議論が交わされていました。
国際会議に参加するときは、高い航空券代金と参加費に見合った成果を出すためになるべく2件発表するようにしています。
今回も2件の口頭発表を行いましたが、出国前に満足な準備ができず、現地のホテルや喫茶店でお尻に火が付いた火鍋のような状態で発表練習をしていました。
今回の発表内容は、財団からの助成金で行っている研究とも関連する「太陽電池用部分影補償器」です。
一般的に発表後には質疑応答の時間が設けられており、韓国だけにキムチばりの辛口コメントもあるかなと不安に思っていましたが、反応は上々だったかなと思います。
例える韓国料理もなくなってきたので普通に書きますが、会議全体としては太陽電池や風力などの再生エネルギー関連の研究発表が年々増えており、特に太陽電池関連の研究は盛んです。
部分影というのは太陽電池パネルの一部に部分的に影が掛かる状態のことですが、この部分影の影響で太陽電池から取り出せる電力が大幅に低下します。
太陽電池から取り出せる電力が宣伝されている値よりも大幅に小さいというクレームがメーカに頻繁に寄せられているそうですが、部分影のその大きな要因となっています。
イメージとしては、むかで競走をやっているときに一人の足の遅い人(影のパネル)が全体のパフォーマンスを低下させるようなイメージです。
全体のパフォーマンスを向上するには足の遅い人を手助けすればよいということになりますが、その役割を果たすのが部分影補償器です。
この補償器を使えば影の掛かっていないパネルから影の掛かっているパネルへと電力を送り、影の掛かっているパネルの手助けをすることで太陽電池パネル全体の本来の性能を引き出すことができるようになります。
元気のある人が元気のない人を助ける、というような感じのものであり道徳の教科書に載せてもいいような素晴らしいことを太陽電池パネルで実現するのが部分影補償器です。
私の知る限り部分影補償器の実用化はされていないと思いますが、遠くない将来に身近な存在になっているはずです。

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