太陽電池用部分影補償器を統合した
「部分影補償器統合型コンバータ」の開発

鵜野将年
(茨城大学 工学部電気電子工学科 准教授)

2017年11月20日月曜日

15名の学生が研究発表会に参加、3名が受賞

11月18日に日立市で開催された電気学会茨城支所研究発表会で当研究室の院生11名と学部生4名が発表を行いました。参加人数が多い分、こちらとしては発表練習に深く付き合うことはできませんでしたが、学生同士で練習を行い切磋琢磨して望めた研究会となりました。M2の篠原俊樹君、M1の佐藤祐介君、B4の佐藤颯人君が優秀発表賞を受賞しました。3名が受賞したということでとてもうれしいのですが、昨年と同じく受賞を逃した学生達の嫉妬と失望がありありと出ていました。受賞した3名はモチベーションも上々ですが、やはり受賞しなかった学生達のモチベーション低下防止策が必要です。発表会後にしばらく休む宣言をする学生が複数いましたが、同い年の社会人はイベントが終了したからといって会社をしばらく休むなんてことはできません。高校生ですら、土日に開かれる部活の練習試合が終わったからといって学校をしばらく休むなんて発想に至りませんし、毎日朝の8時台に登校します。以上のようなことを学生に伝えると、さすがに月曜から登校している学生が多くほっとしました。


これからは卒論・修論の冬に突入です。更には、来年に参加予定の国際会議の執筆を開始する時期でもあります。こんな大事な時期に気を緩めてしばらく沈没するわけにはいきません。不沈艦となるべく、今週から学生達は英語学習と論文執筆に精進します。

2017年11月8日水曜日

マレーシアのペナン島ジョージタウンで開催されたIEEE TENCONに参加しました

11月6日~8日にマレーシアのペナン島ジョージタウンで開催されたTENCONという国際会議に4名のM1学生と共に参加してきました。
ありえない程の天候トラブル、人的トラブルに巻き込まれた旅行になりました。
成田からクアラルンプール経由でペナンに行く旅程でしたが、嵐のせいでクアラルンプールを出発した飛行機がペナンに着陸できずクアラルンプールに引き返すことになりました。
これがトラブルの発端です。
時間的な問題で空港で雑魚寝することになったのですが、空港の空調が効きすぎていて長袖でも凍えるほど寒くて寝れず皆1~2時間の睡眠時間となりました。
そして、いざ定刻になってペナン行きの飛行機に搭乗しようとなった時に、なんと2名の学生が搭乗ゲートにいません。
搭乗時間の20分前には確かに居たのですが、他の学生に行方を聞くと、なんと出発直前なのに呑気に朝食に出かけたとのこと。
後に本人たちの言い訳を聞くと結局は「自分で時間を把握してなくても他人が把握してからダイジョウブ」という考え方で互いに甘えきっていたということでした。
電話を掛けても出ず、これは本人たちのところに直接行って連れてこなければいけません。
フライト時刻は9:15、時計を見ると9:03で、係員はフライトの10分前にゲートを閉めるからもう待てないと言っています。
係員に頼み込んで「3分だけ待ってくれ、今から走って連れてくる」とお願いして何とか待ってもらえることになったのですが、搭乗ゲートですでに待機している2名の学生と僕の計3名の面子を見ると、どう見ても僕が一番足が速そう…
ということで、呑気に朝食をエンジョイしている学生を連れてくるために1~2時間の睡眠しかとっていない体に鞭を入れて朝っぱらから空港を全力で走る羽目になりました。
そしてレストランに着くと案の定、彼らは何も知らず呑気に朝食をとっていました。
一喝して、学生と共にゲートまで走って戻ることで何とか間に合いましたが、本当にシャレにならない状況でした。
常識知らずとは本当に怖いです。
呑気な学生は片道ダッシュ、僕は往復ダッシュです…空港で1kmほど走りました、準備体操なしで突然走ったせいで膝を痛めて、向こう2日間は足を引きずってしまいました。
大げさかもしれませんが、学生は片時も目を離してはいけない子供と同じなのだなと感じました。
そしてペナンに何とか到着できたのですが、今度はスーツケースが届かないというトラブル発生です、しかも5人全員。
荷物紛失係に問い合わせると後にホテルにスーツケースを届けてくれるということだったので、とりあえず宿にチェックインしてペナン観光をしました。
嵐のせいで街では浸水している地域、倒木もたくさんありました。

すると、今度はフライトを逃しそうになった2名の学生がマレーシアの文化や食べ物に対して文句たらたら、突然腹を下す、など再び手間のかかる子供っぷりです…
もしかしたら色々な意味で教員の仕事を全うするためには僧侶なみの精神と保育士のような包容力が必要なのかも知れません。


夜になってもスーツケースが届かなかったので、諦めて下着と洗面具一式をデパート購入しました。
ですが、購入後に宿に戻ってくると、すぐにスーツケースが届きました。無駄に下着と洗面具一式が増えてしまいました。
発表については英語力の割にはまずまずといったところでしょうか。
皆一様に自分たちの英語力の貧弱さを痛感したようでした。
いくらTOEICの点数が600点や700点あってもそれは点数を取るための対策をした結果であって、実用的な力を反映しているわけではないということを理解してくれたようでした。
これを機に真剣に英会話に取り組むといっています。




そして、恐らく今回の旅行で学生にとっての一番の収穫は狭い日本から初めて飛び出して海外の色々なものを体験できたということだと思います。
日本の常識は通じない、途上国でも日本より進んでいる側面はたくさんある、そして日本の学生はものすごく恵まれた環境にいる、ということに気づいたようでした。
今後に活かされれば今回の大失態も糧になります。彼らの研究に対する姿勢が変わることを祈るばかりです、いや変わってくれなければ割に合いません、今回ばかりは。
 

2017年9月6日水曜日

電気学会東京支部学生研究発表会に参加、4年生の学生が受賞

東京工業大学で開催された電気学会東京支部学生研究発表会に4名の4年生と2名のM1と共に参加しました。
6名全員が学会発表デビューでしたが、厳しい質問にも耐えられるよう事前に数十個の想定質問を準備し万全の状態で発表会に望みました。
そして4年生の吉野功司君が優秀発表賞を受賞しました、初打席初ヒットです。
練習の段階では他の誰よりも練習不足で心配な点が多々あったのですが、土日返上で準備不足を挽回して受賞に至ったようです(ビギナーズラック感がありありですが)。
緊張のせいか発表中に体が若干揺れて上体が安定せず、質疑応答でもファウル的な回答をしてしまう場面もありましたが、全体としては芯を捉えた発表ができたようです。
他の4年生達も上々でデビュー戦としては100点に近い発表ができており、むしろ受賞した学生よりもすばらしい仕上がり状態でフルスイングしてくれました。
惜しくも受賞には至りませんでしたが近い内にホームランを打つことを確信できました、電気工学の清宮です。
全盛期のイチローでも打率は3割強です、めげずに地道に研究に取り組んでくれたら当研究室は電気工学の智弁和歌山になれます。
私の浅い野球の知識ではこれ以上は例えようがないので、このくらいにしておきます。
4名の4年生と2名のM1

受賞した4年生の吉野功司君

2017年9月2日土曜日

電気学会産業応用部門大会の参加と学生の受賞

函館アリーナで開催された電気学会産業応用部門大会に4名のM1と共に参加しました。
今回は4人ともポスター発表でしたが、想定質問集や補足スライドの準備等、万全の状態で望みました。
発表日の8月30日は北朝鮮が発射した火星12号が函館上空を飛翔しJアラートで早朝から叩き起こされ学生達も寝不足状態だったようですが、4人とも満足のいく発表ができたようでした。
そして、幸運にも佐藤祐介君がヤングエンジニアポスターコンペティション優秀論文発表賞を受賞してくれました。
他の誰よりも時間をかけて綿密な解析と発表準備をしていたので、その努力が報われて本当に良かったと思います。
彼であれば2打席連続ホームランも夢ではありません、次の発表にも期待してしまいます。


函館は海鮮料理がおいしく観光としても見所の多い町なので、とても有意義な時間をすごせました。
この充実した発表と旅行を見て後輩たちが続いてくれることを期待したいです。
 

2017年8月14日月曜日

バングラデシュのRajshahi University Engineering & Technologyを訪問

夏休みを利用してバングラデシュに旅行に行ってきました。
首都のダッカはどこに行っても人だらけ、道路はリキシャー(三輪車)や圧縮ガスで動くオート三輪、馬車や荷押し車など、人と乗り物で溢れかえっていて無秩序というほか無く、さすが世界一の人口密度の国だと感じます。

そして、地方都市ラジシャヒに足をのばしてRajshahi University Engineering & TechnologyのRabiul Islam教授を訪問しました。
南アジアの国の大学を訪問するのは初めてでしたが、構内に水牛がいたり無数のリキシャーが走っていたりと、この国ならではの光景が多数でした。
彼の進めている研究プロジェクトの紹介に加えて、実験室や講義室も覗かせてもらいました。
やはり日本と比べると設備は不十分かつ老朽化していましたが、学生たちは礼儀正しくまじめで、スマホ漬けになっている日本の貧弱な学生にとっては学ぶべき点はとても多いと感じました…
学生の男女比は7:3ほどらしく理系の女子離れが深刻な日本とは対象的です。
学内に寮があり1部屋4名ほどで共同生活をしているそうです。



インフラが整っておらず一日に何度も停電が発生する貧しいバングラデシュですが、日本よりも進んでいる部分もありました。
ダッカ以外の街中を走っているリキシャーの半数以上が電動で、街中の排気ガスがイメージよりもはるかに少なくなっています(しかし、道路が舗装されていない地区や陥没している場所が多く、埃だらけなので空気自体は澄んでいないのですが)。
誰かが「バングラデシュの電動車両普及率は世界一」と言っていましたが、納得できました。
町中に充電スタンドがあるようで(なかなか発見できませんが)、色々と学べる点が多い国です。


2017年6月8日木曜日

台湾の高雄で開催されたパワエレ国際会議に3名のM2学生が参加しました

 研究室の3名のM2学生と共に台湾の高雄で開催されたパワーエレクトロニクスの国際会議IFEEC(ECCE-Asia)に参加してきました。3名とも(ほぼ)初めての海外旅行ということだったのですが、学生単独行動時は、①行きの飛行機を逃しそうになる(フライト遅延が無ければ確実にアウトだった!)、②現地のATMから現金を引き出せず食いっぱぐれる(15時頃に会議場で提供された軽食が朝ごはん)、③日本の梅雨よりもはるかに湿度が高く不快な気候の中、何度も往復しているはずのホテルと会場の片道25分程度の道で1時間以上道に迷う、④会議の開始時間を間違えて基調講演を聞き逃す、等々のトラブル続きだったようです。恐らく私の知りえない小項目まで数えると①~④では済まずかるく二桁に到達しそうです…が、彼らにとっては全て良い思い出になるはずです。なるほど、こういうことが多々あるので教員が同行することを大学から義務付けられているのだと痛感できました…


 こういう部分だけに目を当てると散々な状況ですが、発表に関しては3名とも充実した時間を過ごせたようです。3名ともポスター発表でしたが、英語のやり取りでフリーズしたりポスターの貼り逃げをしたりすることなく海外の研究者に対して伝えたいことを伝えることができ充実した議論もできたようです。また、何名かの学生はオーラルセッションで積極的に質疑応答に参加していました。



 私自身が初めて国際会議に挑戦した時と比べると遥かに上出来で、はやり日ごろから学生たちが継続していたオンライン英会話の成果が大きかったように思います。彼らが世話になっているフィリピン人英会話講師に感謝です。初海外ということで異国文化についても学ぶことが多く、人生で忘れられない大きな経験をできたのではないでしょうか。
 さて、次は11月にマレーシアで4名のM1が国際会議に初挑戦します。せっかく遠い国まではるばる進撃するので“何の成果もありませんでした”という結末を避けれるよう、心臓を捧げる気持ちで今の内から英語力の向上に努めてくれることを祈るばかりです。

2017年3月18日土曜日

電気学会全国大会と研究助成の成果

富山大学で開催された電気学会全国大会に3名のM1学生と共に参加してきました。
学会発表にも慣れてきたせいか、それとも質疑応答が3分と短かったせいか、3名とも上手く発表をまとめ上げ質疑応答にも対応できていました。
次回は国際会議での発表です、ハードルを上げつつ着実にステップアップしています。
卒業するころには恐らく当学でも最強レベルに成長しているはずです。


国際科学技術財団からの研究助成で進めていた部分影補償器に関する研究ですが、研究成果をまとめた論文が続々と採択され始めました。
現在はこの成果をもとに産学連携も進みつつあり、実用化に向けたステップを歩みつつあります。
共同研究なども増えてきて、来年度は補償器関連のテーマを担当する学生が多くなりそうです。
本当にありがたい限りで、これも研究助成があってのおかげだと思います。
・太陽電池用部分影補償器を統合したPWMコンバータ、電気学会論文誌D
・PWM converter integrating switched capacitor converter and series-resonant voltage multiplier as equalizers for photovoltaic modules and series-connected energy storage cells for exploration rovers, IEEE Transactions on Power Electronics.
・Single-Switch Single-Magnetic PWM Converter Integrating Voltage Equalizer for Partially-Shaded Photovoltaic Modules in Standalone Applications, IEEE Transactions on Power Electronics.